ぉゔぇ記

好きなことを好きなように書きます。

ホーム開幕戦、惜敗。

散々な愛媛での開幕戦の後、久方ぶりにJリーグが再開。
本来ならホーム開幕戦は格下と思われる北九州とのゲームで、それが1ヶ月たってみたらJ1降格組の反町湘南が相手に。けど愛媛での散々な出来を考えたら、1ヶ月も時間かけてチームをもう1回作れたわけで、果たしてどっちがよかったものやら。

というわけでこんなスタメンでしたのです。

前半のコンサドーレは躍動しておりました。特に守備がすばらしかった。ちょっと引いて宮澤や芳賀がしっかりとスペースを消し、アジエルを呼びこんで前に立ちはだかり、アジエルがパスをした瞬間に出した相手を囲んでボール狩り。まるで先日のクラシコレアル・マドリーのような(言い過ぎ)すばらしいディフェンスで、湘南のチャンスといえば湘南期待の若手菊池大介のアホみたいにたくさん打つミドルのみと言っても過言ではなく。いや一本めっちゃ怖かったけど、そこは「2代目童貞王」ホスンのナイスセーブで免れましたし。
攻撃面でも、そうやって奪ったボールを河合や山下がしっかりと蹴り、10年選手のごとき風格を持った三上がしっかりと収め、そこから「古田2世」アンドレジーニョ、サイドの岩沼、高木が上がってきてクロスを上げるなど攻守の切り替えも非常に早く、なかなかよかったのです。

ここまでは愛媛で見たクソみたいな試合の残滓は微塵も感じられず、実に素晴らしい試合。100点満点なら、75点はあげてもいいと思います。願わくば開幕からこういう試合をして欲しかったものですね。

さて、そうなると怖いのはハーフタイムの反町の修正。北京五輪での失態はともかく、フライングゴリラこと佐藤優也を五輪代表候補に呼びながら試合に出さなかったのでムカツイているのですが、(完全な私怨)なんであれ一昨年の湘南をJ1に上げたその力、あるいは初期の新潟をJ1に残留させた力は大いに評価されてしかるべき、日本屈指の名将。いつも持ってるマグネット戦術ボードをクイックイと動かしていろいろ考えているに違いないのです。

さて後半、相手は三上に対する付き方を変えました。前半はなかなかいいようにボールを収められたもんだから、三上をしっかりと前後から警戒。これで前でボールが全然前に収まらなくなってしまいました。さすが反町(むかつくわ)。当ててもセカンドボールを永木とハングギョンという湘南の中盤がしっかりと拾います。湘南はアジエルと坂本がほとんどちゃんと守備をしない分、この2人のハードワークっぷりが半端なかった。コンサはそういうわけにもいかないので、やっぱり全員で前半のような守備を続けるほうが得策だと思いますけれどもね。

前にボールが収まらないのは、石崎監督になってからよく問題だ問題だ言われるので石崎サッカーならではの問題かと思っている人が多いような気がしますが、実はそうではなくどんなサッカーでも前にボールが収まらないのは困っちゃうわけです。例えば今日のあいて湘南はFWの佐々木にボールが入らなかったから札幌のDFをいまいち崩しそこねました。東京は前線に平山(怪我したけど)を置きますし、熊本は長沢で、名古屋はケネディで、マンUルーニーで、きちんと前線にボールが収まって、その間に味方が攻められる時間を作っておりますね。その点内村や近藤は全くダメで、それがコンサの困ったところです。三上はすごくしっかりとボールが収まって良いのだけれど、やっぱり後半対策されだしたのをどうにかする方法はなく、後半は全く目立たなくなってしまいます。やっぱり、「10年選手」なのは容貌と風格だけで、ルーキーですからねwここはすごく大きな課題だと思いますわ。

こうなると札幌の脚が少し止まってきたこともあって湘南ペース・・・なのは湘南ペースなのですが、今日の湘南のブレーキは菊池大介でありました。いやあれだけシュート打ってる積極性は褒められるべきだけれども、何でもかんでも打ってくれるもんだから逆に助かりますわね。打ったほうがいい時もあれば溜めたほうがいい時もあるというのに、ボッカンボッカン打っては外してくれます。シュートはなんでもかんでも打てばいいってもんじゃないし、おっぱいは大きければいいってもんでもないことがわかりますね。実際、1回キープして外を上がってきたサイドバックにパスを出したときは肝を冷やす攻撃になりましたから。

しかし如何せん、こちらも最終ラインの河合と山下が非常に良く踏ん張ります。ホスンもずいぶんDFラインと連携が取れてきたようで、徐々に韓国大学ナンバーワンGKの実力を発揮しつつあるかなと。そこでさすがの名将反町も焦れて、ボールが入らなかった佐々木に変えてムァキ弟でも入れようかと考えていたようです。
ところが、そんな時にコンサはもう足が完全に止まってしまって…前線の動き出しがない!しょうがないから後ろでクルクル回していて、そこで宮澤がボールを奪われてしまいます。1回は遅らせたのですが、サイドを綺麗にワンツーで崩してクロス、そして中にいた坂本がヘディング。失点。やはり、ああいう風にミスをする→ボールウォッチャーになってしまう と、失点するのは致し方ないのかなと思います。

その後札幌は最初だけでいまいち目立てなかった近藤に変わり砂川、宮澤より攻撃的にブルーノ、そして疲れの目立っていたアンドレジーニョに変わりボールを収める役割として横野を投入。山下も前線にあがり、パワープレーをしかけますが、愛媛戦と同じく不発。砂川はそれなりに攻撃の核となってくれましたが、ブルーノは思ったほどでもなく、横野にいたってはほとんどボールには触れない始末。このあたり、オプションとなる控え選手の質にいまいち欠けるところが、残念なところであります。もう1人くらい砂川くらい流れを変えられる選手がいたらいいなというところで…。内村やヤスが戻ってきたらもう少し違いますかね?
結局そのまま0-1。内容的には強敵相手に一歩も引かない五分五分の展開で、良い試合だったと思いますが、結果は完封負け、しかも次戦はリーグ最強とも言われるFC東京戦。いきなり正念場を迎えてしまったコンサドーレ札幌であります。

ただ、個人的にはこういう内容の試合をずっと続けることが何よりも大事だと思いますし、今日のような試合を毎試合できるなら、結果は遅かれ早かれある程度はついてくるでしょう。今日の前半のような試合をこのあと36試合続けること。その上で、攻撃をもっともっとブラッシュアップさせることが出来れば、「ベース」の部分の成長としては十二分。サポーターも長い目で見なくてはいけないと思いますよ。それこそ、5年、10年単位で。