ぉゔぇ記

好きなことを好きなように書きます。

君がここにいる愛を語ろう

 まともに文章を書くのは久しぶりです。こんにちは。
コンサドーレ札幌サポーターの皆さん、改めましてJ1昇格おめでとうございます。ブログを書いていない間調子が良かったので、よほど成績が落ち込むか調子が悪くなるかしない限りブログを書かないでおこうと思っていたら、シーズンが終わりました。最後のほうで3連敗したときはブログ書くか相当迷いましたけど、結局見事昇格できました。あの時ブログを書かなくて本当に良かった(笑)
 さて2011シーズンの総括を、さすがに年が明ける前にやっておかなければいけないと思って、文章を書いている次第です。と言っても、サッカーについて書かなくてもいいかなと。全く触れないのはコンサがサッカークラブである以上無理ですが、サッカー以外の部分でなんで昇格できたと思うかとか、こうやって昇格争い(ちゃんと争って昇格したのは今年が初めてですよね)してる間に思ったこととかを書きたいなと思います。
 
 皆さんも御存知の通り、今シーズンも非常に苦しいシーズンでした。6月くらいまでは、僕も昇格できるなんてとても思えなかったですし、まあ6位7位くらいかなと、正直思っていました。それをこのように昇格という結果にもってこれたのは、石崎体制になってからの選手のメンタル面での変化(補強含め)と、サポーターと選手・スタッフの一体感のおかげなのかな、と思います。
 春はコンサが勝てなくて、サポーターからもブーイングや罵声が飛んだり、室蘭では河合が水をかけられるだとか大変不穏な空気が漂っていました。選手バスにアホな観客が乗り込んでいったなどといううわさ話も聞きました。ただ、今考えると、あの時に選手はしっかりとそういう不満に正面から向き合ってくれました。これが何年か前だったら、たぶんこういうことはなかった。彼らはゴール裏の罵声からそそくさと身を隠すように逃げ、サポーターとの真剣な対話をすることなく、シーズンをなあなあと終えてしまったかと思います。
 でも、今年の選手は違いました。自分たちの弱さに真正面から向き合っていました。ゴール裏からの罵声に真剣に耳を傾け、「これが今の俺達の実力だから」と、サポーターにも覚悟を求め、その上で練習に真剣に取り組んでくれたのだと思います。そしてそれには、そもそもの練習の雰囲気の土台、練習時に静かだったコンサドーレの選手たちを、まず声を出す集団に変えてくれた石さんはじめスタッフの、これまで2年間の雰囲気作りがあったからだとも思うのです。そういう練習の雰囲気だからこそ、選手が自分たちの弱さと実力に真剣に向き合えた、そしてサポーターにもそれが伝わったところがあったのではないでしょうか。

 一方サポーター側にも、降格して以来2年間積み上げてきたものの集大成のような年だったような気がします。特にコールリーダーを始めとして、選手とコミュニケーションを取ってやっていこう、そしてなるべくゴール裏、スタジアム全体で少しでもまとまって応援しよう、ということを、前回降格以来やってきていたかと思います。そういう考えが、ホームやアウェイという垣根なしでだいぶ浸透してきたのかなという感じがしました。それは開幕の愛媛戦の時から、そういう雰囲気は随分あったような気はします。

 そのようなチームの雰囲気の土台があったから、(もちろん今からではなんとでも言えますが)何らかのきっかけ、ちょっとした起爆剤があれば、一気に調子はあがるものだったのでしょう。そしてそれが岡山一成であり、ジオゴであり、そして幾つかの厳しい試合での勝利でした。岡山は、すでに一つになっていたチームと、すでに一つになっていたサポーターをつなぎとめる役割を果たしてくれました。ジオゴは、まだ不安定だったチームの戦い方を、安定させるためのヒント(落ち着き)を与えてくれました。彼らが例えば去年、あるいは一昨年いたとして、こういう結果に結びつけることが出来たかといえば、僕は疑問です。やはり前述の土台が、チーム側にもサポーター側にもあったからこそなのではないかと思います。そして、ホーム千葉戦を始め、幾つかの重要な試合でこれらの力が咬み合って、勝利することが出来たからこそ、一気に好循環が生まれていったのでしょう。

 そう考えると、今年は本当に幸せな一年でした。サポーターも選手を、クラブを信頼でき、選手もサポーターを信頼してくれたと思いますから。昇格できていなかったら、ものすごくガッカリはしたでしょうけど、それでも昔のような絶望感はなかったと思います。それだけのものをクラブの全員で一緒に積み上げてきたって間違いなく言えると思いましたから。
 そしてそういうことを毎週噛みしめていた今シーズンの後半、地元に自分の好きなチームがあるということ、そして選手がそこで生活し、我々と生活を共にしてくれていること自体が、本当に幸せなことだと改めて思うに至りました。彼らが、僕の愛する街の選手で、もっと思い切って言えば、彼らが、我々であると。それは彼らが僕らと生活を共にしてくれているから。僕らの住んでいる土地に、彼らもいて、同じ空気を吸って、同じようなもの食べて、生きているから。だからコンサドーレ札幌が僕らのチームなんだし、良い時はともに喜んで、ダメなときはお互い叱咤激励して要求しあって、応援してやらなくちゃいけないんだと、そしてそういうことが実際に出来るということが本当に幸せなのだと、強く強く感じたのです。よく考えれば当たり前のことなんですけど、それを今年再認識することができました。
 
 だから、2011年は、僕にとってはコンサドーレ愛を再確認することができた年でした。クラブがあって、選手がいて、スタッフが居て、サポーターの仲間がいて、みんながみんなチームの勝利のために、本当に一丸になって。それは言葉では簡単ですが、やっぱりなかなか実現できるものでもないことは過去のコンサドーレが実証してきたわけで、そういうことが出来て本当に幸せでした。だから、そういう愛を抱えたまま、来年J1で戦えたら、2012年のコンサドーレも、きっと幸せなんじゃないかなと思います。そして、そうなることを僕らは信じて、選手を信頼して、来年も戦って行きましょう。


「サポーターが選手の敵になっているチームは勝てないんで、で、こんだけやっぱり支えてくれるサポーターってのは、昇格を導くんですよ。それを実証したじゃないですか今年ホント。だからね、来年J1を戦うにあたって苦しい時絶対あると思うんですけど、今回のこの経験をホント、もう一度みんな、自分のやってきたことを誇りに思って、来年の苦しい時、支えて欲しいと思います」−岡山一成三角山放送局のインタビューより抜粋