北海道コンサドーレ札幌J2優勝おめでとうございます!(時候の挨拶)
さて、何やら最終節の試合終盤のパス回しで「無気力だ」「談合だ」「あんなのプロじゃない」「ふざけるな」「村井満チェアマンの前で八百長とはいい度胸だ」「出禁だ出禁」などとお騒がせしております。ちょっと見てみましょうか。
なるほどこれは面白くない。双方とも引き分けが最高の結果をもたらすとは言え、これを5分以上やっていたわけですからね。文句が殺到するのも頷けます。実際スタジアムでもブーイングは起こりました。
さて、この件でちょっと考えてみたいのは、「そもそもプロスポーツってなんのためにやってんの?」ということであります。これを大別すると、まあ主に次の2つに分かれると思うんですね。
1、勝つため(優勝、昇格や残留などの目的を果たすため)
2、観客を楽しませるため
しかし、そこから更に一歩突っ込んで考えてみると、勝つことによって観客を楽しませることが出来るから、勝つことが目的になるのではないでしょうか。つまり、一言で言えばプロスポーツとは「観客を楽しませるために」試合を行っているわけですね。エンターテインメントなわけです。そう考えたときに先のコンサドーレの終盤のパス回しは完全な失格でしょう。試合に勝つことも出来ていないし、観客が楽しむことも出来ていないのだから。
では完全に非なのか。それは1試合だけを考えたときには間違いなくそうなるでしょう。しかし、ここでもうひとつ考慮に入れなければいけないことがあります。それはこれが「リーグ戦である」ということです。今年のJ2であれば、これは42試合のうちの最後の1試合なのです。42分の1なのです。
つまり、42試合をすべて見たときに、今年のコンサドーレが「勝つ」「観客を楽しませる」ということをどれだけ行ったか、という観点があってしかるべきではないでしょうか。それがリーグ戦というレギュレーションなのですから。1年を通したときに、今年のコンサドーレは25回も勝ちました。65回もゴールを決めました。その最後の1試合が、偶然あのような試合になってしまっただけで、しかもそれは年間を通した勝ちを得るため、そして来年、今年以上に観客を楽しませるためではなかったのでしょうか。
そう考えていくと、選手たちは「プロサッカー」の役割を十二分に果たしてくれたわけですし、それが「J2優勝」「J1昇格」という結果にも繋がったわけです。うん、そう考えないと無理だけど、でもそれがリーグ戦というレギュレーションなのだな!ということです。
以上、よろしくお願いいたします。