ぉゔぇ記

好きなことを好きなように書きます。

現実的に。

 今日は平塚へ。どちらも順位なりの戦いで0-0。お世辞にも「いい試合だった」とは言い難いし、内容もそんなに濃い試合ではなかったとは思うけど、それ以前の「理想的にことを運ぼうとして出来なきゃいけないことまで出来てない」試合よりははるかにマシな試合をしたとは思う。

 コンサドーレは今残念ながらJ1で14位とか15位とかの実力なのであって、(それは戦力がというより、チームがであって、もちろんミシャにはもう少しやりようがあるんじゃないかとかそういう話はあるけど、そこも含めである)ならば14位や15位として戦う必要はあるのだ。

 14位や15位のチームの割には前線にタレントがいるとは思うので、しっかり守備が出来ればカウンターで1点2点取れるチャンスは必ずめぐってくるであろう。その意味で今日の試合でカウンター攻撃がほぼできなかったのは残念だが。

 とりあえず今はそういう試合をして勝ち点を稼ぎ、もう少し先でなんとかするしかないのだろうとは思う。ひとまず耐えしのいで頑張ってほしい。

「老害」サポの記憶の中のコンサドーレの記憶に残っている試合10年分

 北海道コンサドーレ札幌は今年で北海道に来て25周年だそうです。おめでとうございます。25年といえば赤ちゃんも大人になって就職するくらいの時間ですが、自分も「札幌にJリーグチームを作ろう」という署名に参加してシールをもらったり、
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(ちなみにこれがもらったシール。実家のカラーボックスに貼り付けてあった)

テレビのニュースで「コンサドーレ札幌」というまだ墨が乾いていない状態の紙でチーム名が発表されて「うわなんかダサ、道産子の逆って」って思ったり、でもロゴが出来てみると意外と悪くないのではないかと思ったり、アルシンドペレイラが来たじゃん!ってびっくりしたり、といった子供のころの出来事を思い出しますね。

 

 そんな中、スポーツ報知コンサドーレ取材班(@hochi_consa)の方が、過去の「最も印象に残った試合」をサポーターから募集し集計したところ、結果は次のようになったそうであります。

1位タイ 2016年11月12日 VS 千葉(フクアリ) 内村劇的決勝ゴール

1位タイ 2019年10月26日 VS 川崎(埼玉) ルヴァン決勝

3位タイ 1997年5月25日 VS 川崎(厚別) バルデスバルデスバルデス

3位タイ 2019年10月13日 VS G大阪(札幌ド) ルヴァン準決勝・武蔵決勝ゴール

5位タイ 2017年11月18日 VS 清水(日本平) 16年ぶりのJ1残留決定

5位タイ 2011年12月3日 VS FC東京(札幌ド) 内村2ゴール、J1昇格決定

hochi.news

 なるほど。納得感しかありませんが、では「ここにない」試合で10年分(2010~2020)選んでみたいと思いました。25年分はやれない。(自分がちゃんと見てない年もあるから)あと順位付けとかそういうんじゃないんで、いろんな周りのこと込みで覚えている試合ってことで。

 

2010年

J2第27節 9月23日 VS 柏レイソル日立台

大雨でボコボコにされた試合。とにかく寒かったし、ほとんど何もできなかったし。ただオシムだったか反町さんだったか、とにかくJFAの人が来場しているという話で、古田の強烈なミドルシュートのゴールで五輪アピールとかなんかそんなことを思ってました、ええ。寒かったです。

 

2011年

J2第37節 11月26日 VS 湘南ベルマーレ(平塚)

前述の5位タイの試合の1試合前。関東ではこの試合が大一番みたいな感じだった。バックスタンドの3分の1は間違いなく札幌サポだったし、試合前のスタジアムウェディングみたいなのやってたのに我々がどんちゃん騒ぎしてなんか申し訳なかったことも覚えている。まあでもそれどころではなかったのだ。試合は古田と宮澤がゴールを決めて最終節に向けて勢いをつけ、試合後の焼き鳥仲よしのビール消費量がいつもよりもさらにえげつなかったこともいい思い出だ。


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2012年

J2第28節 10月6日 VS 浦和レッズ(埼玉)

何もできなかった年なのでいい思い出がこの試合くらいしかない。相手は優勝候補のレッズ(監督はミシャ)。しかしそれを古田の2ゴールで屠るという超気持ちいい試合。浦和はこのあたりから調子を崩し最終的に3位になりました。古田の1点目のターンをはっきりと覚えている。


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2013年

J2第34節 9月22日 VS Vファーレン長崎(厚別)

レ・コン・ビンのリーグ戦初ゴール&退場の試合。ゴールを決めた後に脱がなければ退場はしていないはずなのだがw 2013年は金がないなりにめちゃくちゃ頑張ったんだけど、最終節でプレーオフは逃してしまったんだよな。


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2014年

J2第1節 3月2日 VS ジュビロ磐田ヤマハ

この年もあまりいいことはなかったのだが、開幕の砂さんのFKでジュビロに勝った試合が一番気持ちよかったかもしれない。この辺からジュビロが苦手じゃなくなった感。天皇杯でも勝ったり。

 

2015年

J2第39節 11月1日 VS ジェフ千葉(札幌ドーム)

荒野の幻のゴール(求むゴールラインテクノロジー。てか今ならVARだろう)が認められなかったのを最後の最後で上原が決めてきっちり蹴りつけてやった試合。関塚さんの呆然とした顔が超気持ちいい。理不尽を受けてざまあ見ろ、っていうのはスポーツのものすごいカタルシスの要素の一つだと思うけど、VARでそういうことは減るんだろうなw

 

2016年

J2第21節 7月3日 VS 横浜FC(函館)

楽しかった函館遠征。開通して間もない北海道新幹線で函館へ。ラキピや焼きとり弁当を堪能しつつ、お祭りのような函館千代台公園でお祭りのような試合。ポコポコポコと点が入って4-0、2点取られるも、最後に上原が決めて5得点の完勝。試合後の飲みも楽しく、函館っていい町ですねっていうやつ。


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2017年

J1第18節 7月8日 VS 大宮アルディージャNACK5

何が何でもJ1に生き残る、という覚悟を全員が持っていたすばらしい1年。しかし序盤は苦労する。負けたら降格圏内という試合の中で、同じく残留を争っていた大宮との死闘。2-0でリードされるも、後半終了間際に福森の直接FKが決まり1点差。そして後半アディショナルタイムにまたしても福森が直接FKを決め、同点にしてそのまま試合終了。結局この試合で勝てなかった大宮がJ2に降格、勝ち点1をもぎ取った札幌が今日に至るまで残留と、数年先の流れまで変えた1試合だった。


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2018年

J1第5節 3月31日 VS 鹿島アントラーズ(カシマ)

結果だけを見れば、0-0の地味な試合。しかし札幌サポーターにとっては、あの鹿島にカシマスタジアムでこれだけの試合が出来るなんて、という感動を得た試合。昌子のハンドを主審が見逃していなければ、確実にPK&レッドで札幌が勝利していたであろう。札幌の成長を実感し、そしてこの年はクラブ史上最高の4位を達成する。


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2019年

J1第23節 8月17日 VS 清水エスパルス日本平

信じられないハチゼロ札幌。7点取られたことはあるが、まさかそれ以上の得点差で札幌が勝つ日が来るとは、というような試合。打ったシュートがおそらく半分くらいは決まったのであろう。あれくらいの決定力があればなあと今は思わないでもないが…あれを現地で見れたのは未だにいい思い出です。


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2020年

J1第26節 11月3日 VS 川崎フロンターレ(等々力)

去年はもうこの1試合がすべてだった気がする。最強川崎フロンターレを真正面から、小細工なしの真っ向勝負でぶち破った、という試合。徹底したマンマークがドはまり。コロナ禍でみな応援できずに等々力にいたが、荒野のゴールの時はみんな思わずうおおぽおお!って叫んでるのがよくわかってしまう。試合後、ほんとは飲まないはずだったのが、急遽飲むことになってめっちゃ楽しかったのもいい思い出。


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こんな感じでしょうか。またこれから25年、30年と、素敵な思い出になる試合がたくさん増えますように。まずは明日頑張りましょう!

 

【ネタバレあり】シン・エヴァンゲリオン劇場版:|| 1回目を見た

 昨日、シン・エヴァを見た。

 

 これを書こうと思ったのは、今日書かないともう自分の気持ちが変わってしまうと思ったからだ。それで、ネタバレなしでかける自信がない。ので、ネタバレはありにさせてもらう。なので、見ていない人は今すぐ帰ってほしい。てか、タイトルでネタバレありって書いてるのに未見で見に来る奴はバカだろう。バカシンジ。見てないのなら帰れ。それで、見てから来い。

 

 自分は別に熱心なエヴァファンというわけではない。TVアニメの時は小学生だったので、見ていない(後になって見たけど)し、旧劇もろくに見ていない。だから、見たのはほぼ新劇という感じだ。だから考察とかするような技量も持ち合わせていない。生粋のエヴァファンには大変申し訳ないが、しかし一応新劇(とTVアニメ)は見たので、それで許してほしい。

 

 この程度のファン(?)なので、シンの初日(3月8日)はガチの人に譲ろうと思った。僕は彼らみたいに25年も待っていない。14歳(主人公碇シンジと同年齢)でエヴァを初めて見て、今40歳、みたいな、完結していない青春を取り戻すんだみたいな人が、初日を見るにふさわしいと思ったわけだ。それで、Amazon Primeで見れる新劇場版の序・破・Qを1日1本ずつすべて見て(本当はストーリーをおよそ序は見ないつもりだったけど、見ておいた方がやっぱりいいかなと思って)、それで今日新宿バルト9で見てきた。IMAXとかではないので次はIMAXで見ようと思う。

 

 それで、このようなライトなファンとしては、期待はあるが、不安もあったのだ。というのは、新劇場版Qは救いがない終わり方だったのだ。実に鬱鬱としていた。しかも、世界の説明とかもそんなにしてくれない不親切な映画なので、まあ正直よくわからない上に鬱っぽい、という映画だったのだ、Qは。それが良いという人もいるだろうが、すべてがよくわからないまま終わってしまうのだけは、これだけ長いシリーズの映画としてはいやだな、という期待と不安が結構大きかった。どのように決着してくれるのだろうかと。

 

 

 もういいな?さすがにネタバレしていくぞ?

 

 

 結論から言うと、泣いた。正直エヴァで泣くとは思わなかった。3回は泣いた。ニアサードインパクトとかよくわからん。アダムスの器とか言われても知らんし、ゴルゴダポイント?なんだよエヴァンゲリオンイマジナリーって。つまり、実はアニメのストーリーの軸となっている片方の部分は、やっぱり相変わらずよくわからんのだ。いや半分くらいはわかるような、でもちゃんとはわからない。答えが明示されるならそれはエヴァではないのだろう。仕方ない。それはこれまでのエヴァを擦り切れるほど見て、独自の考察をしてきた人たちだけが理解でき、そして理解すべきものだと思う。

 

 けど、ストーリーのもう一つの軸は、確実に突き刺さってきた。シンを見る前、自分はTwitterにこんなことを書いていた。

 

 

 はいカスー。はいゴミー。それ序くらいで終わっとるわアホ。

 ぜーんぜん違う。シン・エヴァを見て言えることは、これは成長と救いの物語だった。成長は、「エヴァの呪縛」として本作で触れられる。つまり、シンジやアスカの外見が成長しないのは、我々観客の未成熟さなのだ。我々は「見た目は」大人になっているかもしれないが…しかしシンジやアスカが成長していないのは我々が成長していないのだ、と強く感じた。

 第3東京村のやつらは違う。かつてシンジとともに中学生だったトウジ、ケンスケ、委員長らは立派な大人になっており、働き、子を育み、周囲とかかわり、生きている。彼らは同じ日々を繰り返してはいない。どこかで道を見つけ、そして大人になったのだ。(この村の辺、超ジブリっぽかった。庵野監督が風立ちぬでそっちに行ったことも影響してんのかな?)

 その中で、鬱々としていたシンジは、周囲の優しさ(アスカはホントにツンデレだ)に触れ、そして、「どうしてみんなそんなに優しいんだ!!」と叫ぶ。あれがこの成長していない自分への終わりを告げる合図だった。つまり、可愛がられて優しくされていただけの子供シンジに疑問を持ちストレスを感じたことで、自分が周囲にやさしくし、責任を果たす大人シンジへと変身していく。

 

 成長したシンジは、自分がエディプスコンプレックスだと思っていたのが、何のことはない、父ゲンドウも精神的に子供であることがわかっていくわけだ。実は大人だって、子供の部分があるんだという話。ゲンドウは、自分の弱さを成長した息子に吐露する。ミサトが親として子のいる世界を守るために特攻してガイウスの槍を作り死んだのと対照的に、いつまでもイマジナリーな妻を忘れられないゲンドウ。(この辺でグレンラガンっぽいなって思った)しかし、シンジの中に妻ユイを見る。そしてゲンドウは救われ、「大人になったな」と最後に老いた父親らしいこと告げ、人類補完計画から降りる。

 ここら辺からかなりぶっ刺さりまくって結構涙流してたからちゃんと覚えてないところもあるんだが、アスカの魂が、カヲルの魂が、シンジとの対話によって救われて、そして去っていく。この去るのは「成仏した」というか、エヴァの世界からいなくなる、ということなんだろう。最後にレイに「エヴァはなかったことに」すると告げ、レイも円環の理を降りる。

 そして、覚悟を決めて槍を自らとエヴァにぶっ刺そうとしたシンジを止めた、エヴァの中に取り込まれていた母ユイ。母は息子を見ていたのだ。ユイは息子を無償の愛で救い、夫ゲンドウとともに消える。(この辺で流れてくるユーミンがまたすごくいい。映画としてはここがクライマックス)

 シンジは海の赤くない世界に戻り、そして「どこにいても必ず迎えに行くから。待ってなよ、ワンコくん」という告白をしたマリが迎えに来て、シンジの決断を受け入れ、エヴァを降り、エヴァのいた世界は終わる。

 

 成長していくことで、ウジウジして自己愛は強いけどなーんにも出来ない碇シンジが、最終的には自分を救い、周りの人たちを救い、そして世界を変えた。そういう意味では実にベタベタのベタな終わりだったのだけれど、それで最後に流れてきた宇多田ヒカルの歌詞が刺さる。

Can you give me one last kiss? 忘れたくないこと 

エヴァンゲリオンは世界からなくなった。 残るはキスの余韻のような、あったけどなかったという感覚。そう、エヴァンゲリオンはあったんだよ。ありがとう、さようなら。すべてのエヴァンゲリオン