ぉゔぇ記

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東大2014国語文系解いたよー

風邪をひいて暇だったので、たけくんにそそのかされて解きました。
と言っても現代文だけです。
古文は偶然見たことある話だったから一応解けたけど、漢文は完全に忘れてるので無理でした。

古文漢文は、単語、文法、句形みたいな知識に因るところがすごく大きいし、その上東大の場合はお話として読めているかが大事になるので、例えば今回の自分みたいに古文の話を知ってれば「大体は」解けるけど、きちんと解くのは上記したものをきちんと覚えてないと無理ですね。逆に言うとそういうのがきちんとわかってれば相当解けます。そう難しくはない、はず。

現代文の問題はこちらから。

第一問(自分の解答)
1行は大体30字(句読点除く)。だから2行で大体60字前後になっていると良いですね。東大・京大は殆ど字数制限はないですが、この大体の目安によって文字数が決まってきます。それに合わせるように解答を作ることが求められます。いくらなんでも60字のところに85字とかを入れるのは無理があるので、その場合は削る必要があるとか。


(一) 自分をゆすぶる他者の大きな期待にさらされながら、その期待をたった一人で引き受け、事態に向き合わなければならないということ。(2行)

(二) 落語家は、根多のなかの人物に瞬間瞬間に同一化し、お互いの意図を知らない複数の他者になりきっているということ。(2行)

(三) 人間は、本質的には自律的に作動する複数の自己が分裂してあるが、その自己同士の対話と交流に、ひとまとまりの人格を感じられるということ。(2行)

(四) 精神分析家は、患者の分裂した部分になりきり、さらに分析家自身の視点から、患者の精神を理解し助言しているということ。(2行)

(五) 落語家が、様々な人物に分裂し、それを演じて楽しませるのと同様に、精神分析家は、分裂した精神を持っている患者の一部になりきり、またそれを他者としての視点から見渡して、患者を理解することで、患者を助けているから。(字数制限は100字〜120字。この答は106字。)

(六) a 稼 b 慰 c 脅 d 情緒 e 契機

難易度:例年並 

 第一問はいつもの様にそう難しくはないですね。まあ、理系にもやらせる問題だし。
理系の人でも全ての問題で半分以上の部分点を拾っていくことは可能かと思います。ぶっちゃけ6割取れれば合格点だったはずなんで(文系国語だと72/120)、全ての問題で6割以上の部分点を拾っていければ、本来は古典で7割取れるところになるので、国語に関しては受かるという計算です。まあその場合文系は数学で2完必要になるけどな!!

 全体的に間違いなく言えることは、「何を答えなくちゃいけないのか」ということをきちんと捉えることが一番重要になるということでしょうかね。大体国語とかで点が取れてない人ってこれが出来てない事が多いですね。何を答えなくちゃいけないのかが分かれば、何を読み取るかも自動的に決まってくるわけで、そうすると解答としては少なくともバツがつくようなものは書かなくなるはずなんです。
あとは、答え方のポイントとして「比較や対比をきちんとさせる」と、いい解答になるかなと思います。例えば(三)や(五)のような書き方ですね。(〜だが、〜同様に、等。)これは凄く使えるテクニックだし、あとは解答の説得力が増す。それと同時に、自分で何を書いているかもわかりやすくなるということで、一石二鳥、三鳥くらいの役割が果たせますね。

 問題別の反省点で言うと、(五)は本当はもう少し文字数を増やせればよいですよね。何か書いてない事柄があると考えられます。本当は120字なら110字以上は書きたいですからね。読点も多いし、文字数をかさ増しした感が否めない。あんまりこういう形にしないほうがいいですねw


第四問(自分の解答)

(一) 初対面の人に会い、話題を探し、その人の自分には思いもよらない関心を知ることは、日常生活の中で新鮮な衝撃があるということ。(2行)

(二) 意図せずして出会うことで新たな世界が開けて、これまで見ることのなかった未知の話に出会うことがあるということ。(2行)

(三) 日常で曖昧なまま消えていくものを明確にしても、その明確さはいつでも仮のものでしかなく、新たな問いが生まれて再び曖昧になるということ。(2行)

(四) 未知の世界のものを拾い上げることで、次々に疑問が浮かび出てきて、世界が疑問に満ち溢れていることを意識するということ。(2行)


難易度:やや難


 第四問は、いつもどおり、ぶっちゃけ難しいです。大体毎年何言ってるかわからないのがこれ。まあ文系しか解かないんで仕方ないんですけど、すっごく曖昧な論理というか、筆者の中では明確なんだろうけどもこっちにはさっぱり明確じゃない言葉のあつまりがこちらの問題になります。あ、でも大学入った後教養で文学部・教養学部系の先生がやる授業の教科書は大体こういうのです。なので受験生は今のうちにこれに慣れとくように。
 
 なので、第一問の模範解答なんかは大体どこの予備校とかでも似たようなこと書いてあったりするんですが、(簡単だし、論が通ってるから)第四問はどこもバラバラです。しゃーない。俺の答えもあちこちの模範解答と近いところもあるしぜんぜん違うところもあるけど、点が取れてないとは思わないw

 ここは中途半端にかっこいい答えをつくろうとせず、字義通りに進めるしかないというか、それがコツだと思っています。比喩とかいっぱい使ってあるし、普通ならわかりやすくなってる具体例がそもそもわかりにくいから、言葉の意味を噛み締めて、字義通りに解くしか無い。

 例えばですけど、(二)はこういう問題なんですね。
『「風が荒々しい手つきでめくれば、新たなページが開かれて、見知らぬ言葉が落ちている」とはどういうことか。』

んで、普通ならその文章の周りとかを読んだらどういう理屈でこの比喩混じりの話が出てきてるのかわかるんですが、ここでは周りを見ても植物園がどうのとかぶっちゃけよくわからないんで、この「」の部分の言葉の意味を頑張って別の言葉で言い換えて説明しちゃう。

・「風が荒々しい手つきでめくる」→風が本のページをめくるから不意に、しかもこちらの意図したものではないページになる→「意図せずして出会う」
・「新たなページが開かれて」→新たなページには新たな話題、新たな世界がある→「新たな世界が開けて」
・「見知らぬ言葉が落ちている」→今まで見たこともないような言葉を見る→「未知の話に出会う」

みたいな感じで、答えが出来上がる。こうすると、周りの文脈は一切無視ですけど、まあ、周りの文脈を読んだって分かるような話じゃないんで、しょうがない。これで部分点を着実に拾っていって得点取れればオッケーだと思います。大体、四問とも「どういうことか説明せよ」って言ってるんで、わかりやすく意味が書いてあればそれでいいわけですよ。

 まあ、そういう感じで解きました。一応模範解答なんかは各予備校や新聞社にあったりするはずですから、その辺を見て、「こんなの試験時間中にかけるか!」とかツッコミを入れながら見るといいと思います。